ネイルに5000円

 

私には3つ上の姉がいるので、女子文化に関してはそこそこ情報が入ってくるのですが、
今日爪がヴェロキ・ラプトルみたいな会社の同僚が爪を切るのに5000円もかける予定であることを聞いて、
「世の中には500円ぐらいで買える爪切りという便利グッツがある」という事実をお伝えしたものですが、
 
 
人類は今爪切りに5000円もかけるようになったのですね。
 
 
「だって爪だぜ!?」と絶句してしまうものですが、
そんなことを言ったら散髪だって「だって髪の毛だぜ!?」という議論になるので、
目くそ鼻くそを笑うとはこのことです。
目くそが鼻くそを笑っているのは見たことはありませんが
 
 
ついこの前の大学生までミネラルウォーターを買う人に、
「だって水だぜ!?」と思っておりましたが、
それだけ人間は自然から乖離しつつある、ということでしょうか。
 
 
元来動物は、生命活動によってエントロピー増大の法則に則って生きている訳ですが、
そのエントロピーが自然環境の許容量を超えてバランスが崩壊すると、その個体数が減少するという自然法則があります。
 
 
そんな動物の中でも自然の許容範囲を超えてその個体数の増殖に成功したのが我々人類です。
 
 
イギリスの人妻大好きおじさん、ジョン・スチュアート・ミルは、
こうした背景から、
「人口数はこれ以上増えるとおいねぇや(超訳)」
というすっとぼけた人口論を展開するに至りましたが、
当時よりも絶対的に個体数を増やした人類に待ち受けていたのは、
「自然のキャパオーバー」という現象です。
 
 
そのような時代にあっては、
①元来獲得単価がゼロであった事象に対して、獲得単価が生じるようになる
(例:綺麗で美味しい水、女子の爪)
②自然資源の利用に関して、世代間を超えた負担設定の必要性が生じる
(ホワン=マルチネス・アリエ著『エコロジー経済学』参照)
③人口を減少させないまでも、人類の幸福度を低下させるパワーバランスが働く
 
 
ことになると私は考えております。
将来的には、サントリーが「北アルプスの天然空気」を売り出すやもしれないですね。